Alv hagen -妖精の舞う園-

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パンジシールの英雄の物語

先日の記事の中で、私は日本人に限定するなら幣原喜重郎を一番尊敬していると書きましたが、条件を一切設けずに考えるなら…考えるまでもなく挙げることにしているのが、今回記事にするアフガニスタン・北部同盟の指導者で「パンジシール渓谷の獅子」と呼ばれた英雄アハマド・シャー・マスードという人物です。
20080524a.jpg20080524b.jpg

↑のこれらの本は、当時のソビエト連邦による軍事介入の頃から活躍していたマスード将軍を、20年以上にわたって傍らで見続けてきた日本人報道写真家である長倉洋海氏の著書です。

正直に告白すれば…この本の存在自体を知ったのは最近のことで、しかもほとんどが実質絶版状態で今さら読みたくても探しようがないと思っていました絵文字名を入力してください
ですが、インターネット花盛りの時代・・世の中も便利になったもので(^^;
amazonの古本部門であるマーケットプレイスですぐに買うことが出来ました(^^)
古本ということもあり、2冊合わせて700円足らずというのも嬉しかったですしね♪


・・・・というワケで本題ですが。


この記事を書きながら今も読んでいますが・・・マスード将軍がテロリストの卑劣な手にかかり、その葬儀のためにアフガニスタン各地や遠い異国の地からもその人望を慕って集まった何千人もの人々が葬送の列に加わる光景は涙が止まりませんでした・・・

発生当時、日本でも洪水のように連日過熱気味なほど伝えられた2001年9月11日の同時多発テロ事件は今なお記憶に新しい方も多いと思います。
私は当時、仕事を終えて家路に着く途中の道端で突然携帯電話が前触れもなく「緊急安全情報」なるメールが送られてきて、よくあるイタズラメールかな?と思いながら家のテレビで見たニューヨークの世界貿易センタービルに突入する飛行機の映像を鮮明に記憶しています。
あのときの衝撃は、もっと昔ならケネディ大統領暗殺の瞬間の映像にも匹敵するものではなかったかな・・・?

事件の首謀者はサウジアラビア出身のイスラム原理主義者ウサマ・ビンラーディン率いるテロ組織、アルカイダによるものとされ、アメリカ政府はそのアルカイダが身を寄せているアフガニスタン・タリバーン政権に一斉攻撃をかけることになりますが…このあたりの経緯は、ニュースを見ればイヤでも耳目に入ってくることだったので今さら振り返るようなことじゃないかも知れません。

ですが…実は、この9月11日の同時多発テロの2日前、その後アメリカの激しい爆撃が開始されるアフガニスタンの地でもう一つのテロが行われました。
それが・・・・・・北部同盟の指導者、マスード将軍を暗殺した自爆テロでした。
アラブ人ジャーナリストを装い、テレビカメラに偽装した爆弾を爆発させて殺害したとも言われており…この2日後に世界を震撼とさせる事件を思い出すまでもなく、どちらのテロも同じ首謀者によるものというのは多くの専門家の一致した見方です。

元々それ以前から、アフガニスタンに関連して日本のメディアはタリバーンによる世界遺産でもあるバーミヤン大仏爆破予告とその実行を多少なりとも伝えており、この国を完全に無視していたというワケでもありませんが…それも一時的なものでした。
余談ですが、カルザイ暫定政権発足後に日本の新聞の取材を受けたタリバーン政権時の文化財長長官は「バーミヤン大仏はイスラム教と接点のない異教徒の偶像である上に、あくまで過去の遺物とも言うべき存在でわざわざ爆破までしなくてもクルァーン(コーラン)の教義には反しない」と反対を主張し、最高指導者オマール師もそっとしておけばいいという考えだったと言います。
しかし、経済的困窮にあえぐ当時のアフガニスタンに対し、日本を含む欧米の国々は何一つ関心を示すことなく、タリバーン内部に広がりつつあった(アルカイダに染まった)過激な先鋭思想が主流になっていって、その中から大仏爆破、そしてアフガン国民に対する恐怖政治やアルカイダへの肩入れ…最終的にはアメリカによる軍事介入へと突き進むことになったとインタビューに答えているのを読んだことがあります。
このときは、イランの穏健派イスラム教指導者からも「イスラム教がエジプトに入ったとき、預言者ムハンマドはピラミッドやスフィンクスの破壊を命じてなどいない」としてタリバーンの暴挙を糾弾していましたが…日本のマスコミはどれだけ報じていたでしょうか・・・?

個人的に、大学でお世話になった恩師の一人がエジプト・カイロの在住暦を長く持つイスラム史研究が専門の、アラビア語とトルコ語も教えて下さった先生だったので…私が勉強していた国際政治とのからみで、中東情勢には少なくない関心がありました。
また近いうちにご紹介したいと思いますが、クルァーン(コーラン)の日本語訳なども出版されているので、これを読むと誤解や偏見・思い込みを排した生身のイスラム教を理解出来ると思います、、、

それはともかく。
同じイスラム教を教義とした国家でありながら、女性のベール着用や飲酒にさえ寛容だったりもするチュニジアのような開放的思想の正反対を地で行くタリバーンにあくまで徹底抗戦を続け、その勇名から「パンシールの獅子」という異名を持つに至ったのがこのマスード将軍です。
一見すると、軍の指導者ということで冷酷なイメージを持たれる方もいるかも知れませんが…ことマスード将軍に関しては、「軍人」と聞いて思い浮かべるようなイメージは一切通用しません。
ずっと後になって知ったのですが…某ちゃんねるにも、マスード将軍暗殺の直後から掲示板があったようでここに多数の書き込みが寄せられていました。
一言で言えば、マスード将軍はアフガニスタンを「戦争やいさかいのない、平和な国」にしていくための戦いを続けてきました。
一般にアフガンという国は権力闘争の絶えない、常に戦争をしている国のようなイメージで伝えられることも多くありますが…マスード将軍が掲げた理想は、この国に住む全ての人々が、パシュトゥン人もタジク人もウズベク人もハザラ人も同じ「アフガニスタン人」として、そして女性も子供も老人もイスラム教の教えを土台に全く同じ権利と自由を持つ開かれた国にすることだった、と冒頭に上げた本では述べられています。

この中にもマスード将軍の人柄を示す逸話が数々書かれているのですが・・・
記事の最初にSSを挙げた長倉氏の著書にも同様なことがいくつも書かれており、信憑性に疑いはないと思います。
例えば、『身近に従っていたボディーガードには(かつて不倶戴天の敵であったはずの)捕虜となっていた元ソ連軍の兵士がいた』『差別的な扱いを受けるような立場の人々にも、自身の乗るジープに案内してまで訴えを真剣に聞き続けた』『無類の読書家で前線に蔓延した伝染病に苦しむ兵士たちを見舞ったときに、医師や薬をすぐに手当てできないことを心から謝った上で各地に伝わる詩を聞かせて慰めた』『野原に咲く小さくて可憐な花を愛し、地面に座って身体の下になった花を優しく上に起こした』・・・そして何より『首都カブールの目前まで到達し、今総攻撃をかければタリバーンの軍勢を壊滅させられるという時に「罪なき市民への被害の方が大きい」として攻撃を認めようとしなかった』という戦場の司令官でありながら、徹底して人命を奪うことを回避しようとする将軍の姿が様々に描かれています。

先日の幣原喜重郎の記事でも、真の民主主義は(フセイン政権を崩壊させたアメリカ政府が行うような)外圧によって根付くものではなく、『その国の自国民自身による国内改革によって』達成され得ると書きましたが…マスード将軍の理想は、まさにそれを描いたものでした。
つまり、パキスタンや欧米が強い影響力を及ぼす中での政治ではなく、『アフガニスタンに住む全ての国民が対等に、正々堂々と議論しながら国を運営していく』ことこそ重要だと考えていたといいます。

話は変わりますが・・今、日本の一部の政治家や社会的影響力を持つ有名人の中に、徴兵制の復活を声高に主張する人がいます。
そもそも科学技術が発展した現代、戦いの勝敗を決める上で兵士の人数などは本来無意味になってきていて、総体的な士気なども考えれば論評にも値しない馬鹿げた発言なのですが…そういう人に限って、『兵士の養成』と『教育』を強引にゴチャ混ぜにしていることが往々にしてあります。
よく考えてみてください。
教育は何のためにあるか…と言えば、少なくとも私は子供が自立した一人の大人になるために必要なことを教わるため、と考えています。
自立した一人の大人になるために、必要なこと・・・それは一言で言えば「考える」能力です。
大人であれば、毎日の生活のどこかで「誰にも頼れない中、自分ひとりで判断する・結論を出す」必要性に迫られる場面があります。
そういうときに、冷静な状況分析と正しい判断を選び出すために行うのが「考える」という行為です。

翻って、戦争が行われている戦場ではどうでしょうか?
私は中学生のときに(青年男性の召集令状「赤紙」に対応するような)10代後半の少女に出された召集令状「白紙」によって現在の愛知県豊川市にあったという日本最大の軍需工場、豊川海軍工廠で働いた女性の手記を読みましたが、司令官や幹部クラスを除き、末端で軍に従事する人々は思考能力を持つこと自体が許されないといいます。
特に前線の兵士であれば、心や意思といったもの自体を完全に喪失した、文字通り「大量生産された無機質な殺人ロボット」になることを強く要求されるのです。
確かに、戦場において人間的な思考や感情などがあっては、敵の兵士を苦しみのた打ち回らせるようなその銃の引き金を引く力も入らないことが考えられますし、他の自軍兵士と一糸乱れぬ統制をとるのも困難になると思います。
私など過剰に衒析的な思考に依存してしまっている人間なので、大規模な工場の生産現場のような所でさえ毎日のように周囲と衝突を繰り返した挙句5日でクビになったほどなのに…これが軍隊であったなら、などと考えると背筋も凍ります。

このようなことを書いたのは、マスード将軍という人物が軍隊の司令官でありながら、どれほど特異な性格の人物だったのかを言い表したいからでした。
太平洋戦争中、数日前に交戦したばかりの漂流しているイギリス海軍の将兵を一人残らず救助した駆逐艦「雷(いかずち)」艦長の工藤俊作氏のような例はありますが、大方は敵ばかりか自ら指揮する兵士たちの命の存在も認識しないような指揮官が多くいます。
マスード将軍は「この国が平和になったら、大学に復学して建築の勉強をやり直したい」と語った(長倉氏の著書では「人々の復興生活を支援する物資を輸入するために貿易の仕事をしたい」と語ったと言います)そうですが、この言葉からも生粋の軍人ではないことが関係しいているのかも知れません…

アメリカ軍によるアフガニスタン制圧から7年、イラクのサッダーム・フセイン政権の崩壊から5年が経過し、日本でこれらの国々のニュースを目にする機会は減りました。
ですが…タリバーンの指導者であるオマル師が「我々がこれほど生きるのが難しいこの地に住むのも、神アッラーの思し召しであり試練である」と国民に語ったというほど自然気候が厳しいこの国に、これほど知性的で穏やかな、そして全ての人を思いやれるだけの優しい心を持った英雄がいたこと、テロリズムという最低な手段によってその命が奪われた後もアフガニスタンを自由と平等、平和に導く希望の光となって多くの国民に慕われていることを私たち日本人も知るべきだと思うのです。

一つつけ加えると・・・一連のテレビ報道により、アフガニスタン国民=全てイスラム教徒と思っている方も少なくないかもしれません。
しかし実際には多民族国家のこの国には、イスラム教徒ではない少数民族も住んでいます。
その典型が、カフィール(アラビア語で「信仰を拒むもの」という意味の差別語)の儀式で大地と豊穣の女神ディサニとその息子である洪水と農業の神バギシュトを盛大に祀るプラスン族です。
元々はこのディサニやバギシュト神話や伝説を調べることが、私にとってアフガニスタンという国を知る最初のきっかけだったので…国際政治上のアプローチ以前に、神話伝説を調べる意味からも関心の高い国だったのでした(^^;

ここで再びお話が変わってしまいますが、ECOにおける私の飛空庭には数匹のマンドラニンジンがいます。
この中にいる「バギシュト」と「ディサニ」こそ、プラスン族神話における神から付けた名前です汗
ニンジンは農業とも密接なアルケミ専用ペットの扱いですし、何匹もいるニンジンに名前を考えたときに、農耕や豊穣を司る神々を世界中から調べて付けようと思った経緯があります(^^;;

更についでながら。
今、オンラインゲームECO(エミル・クロニクル・オンライン)では今月実装されたドミニオン世界を巡り、運営に対する激しい反発が起きています。
私もまた、先日の記事で運営に対する失望を書きましたが、昨日インプレス社のGAME WatchというHPの記事に、先月末に行われたというかいECO開発・運営に対するインタビューが掲載されていました。
はっきり感想を記します。
ユーザー、顧客をこれほど侮辱・愚弄するサービス事業会社を初めて見ました。
インタビューに答えている水落氏は、『生きるか死ぬかと言う真の殺伐というもの・・・そしてその中にあって暴力ではない平和と安定、そして人を思いやる優しさ』を知るためにもこの記事の最初に掲げたマスード将軍の本を1000回音読することを要求するくらいのことを感じています。
現実に手足を吹き飛ばされるワケでもない仮想世界で、リアルな戦争の実体験もなく(これは私も同じですが)妄想だけの“殺伐世界”なるものを嫌がる他人に押し付けて何が楽しいのですか。
虐殺を逃れるアイテムは合成品、のみならず使用可能な場所は限られ時間制限のついた消耗品とか…そこまでして『オレは周囲のPCを片っ端から殺して殺して殺して殺戮して回りたい』のですか。
GAME Watch記者の鋭い質問に答えようともせず、このまま話を続けても平行線などと詭弁を弄すだけなら「企業の面接や会議などが極端に苦手で、今なお失敗にビクビクしてしまう」私でもやれる自信があります。
はっきり言ってこの記事の対応には、ECO運営・開発チームに対して激しい憤りと不信感を抱きました。
あくまでも、一面的なものに過ぎないとは十分認識しているつもりですが・・・こういう仮想現実でジェノサイド(無差別大量虐殺、殺戮)することに快楽と血道を上げる人こそ、本物の戦争の恐怖と悪辣さを知らないばかりか知ろうともしない『真の平和ボケ』なのではないでしょうか?

・・・これだけの文章を読んでくださる方なんていらっしゃるのかな、、、orz
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